不動産売却の諸費用 全費目|仲介手数料・印紙税・登記費用・引越し代まで完全リスト【2026年版】

不動産売却の諸費用とは、仲介手数料・印紙税・登記費用・引越し代など、売却に伴って売主が負担する費用の総称です。

諸費用の総額は売却価格のおおむね5〜7%が目安です。たとえば3,000万円のマンションなら130万円前後。最大費目は仲介手数料(3,000万円で105.6万円)で、これに印紙税1万円、抵当権抹消2〜3万円、引越し代などが加わります。土地売却では測量費35万円〜、古家解体では坪3〜5万円が上乗せされます。

この記事のポイント

  • 総額は売却価格の5〜7%
  • 最大費目は仲介手数料
  • 必須は手数料・印紙・登記
  • 土地は測量費が大きい
  • 支払い時期は費目で違う

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目次

不動産売却の諸費用の総額は売却価格の5〜7%|3,000万円なら約130万円が目安

不動産売却にかかる諸費用の総額は、売却価格の5〜7%が一つの目安です。3,000万円のマンションなら130万円前後。費目の中心は仲介手数料で、これに印紙税・登記費用が必ず加わり、ケースに応じて測量費・解体費・引越し代が乗ります。まず「必ずかかる費目」と「条件次第の費目」を分けて把握するのが第一歩です。

必ずかかる費目と条件次第の費目はどう分かれる?

諸費用は2グループに分かれます。ほぼ全員にかかるのが仲介手数料・印紙税・抵当権抹消(ローンがある場合)の3つ。一方、土地の測量費(35万円〜)、古家の解体費(坪3〜5万円)、引越し代、ハウスクリーニング、繰上返済手数料は、物件や状況によって発生する条件付き費目です。マンションか土地か、ローンが残っているかで総額が大きく変わります。

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費目金額の目安区分
仲介手数料売却価格×3%+6万円+税ほぼ必須
印紙税1,000円〜6万円(軽減後)必須
抵当権抹消登記2〜3万円(ローンあり時)条件次第
測量費35〜80万円(土地)条件次第
解体費木造 坪3〜5万円条件次第
引越し・清掃ほか数万円〜20万円条件次第

物件タイプ別に総額はどれくらい変わる?

同じ価格でも、物件タイプで諸費用は大きく動きます。マンションは抵当権抹消が1〜2件で済み、測量も不要なため諸費用は比較的軽いです。一方、土地や古家付き戸建ては、確定測量や建物解体が加わると数十万〜数百万円単位で膨らみます。3,000万円のマンションが約130万円なのに対し、更地化を伴う土地売却では600万円規模になる試算例もあります。

正直なところ、現場でいちばん見落とされやすいのが測量費と解体費です。仲介手数料や印紙税は誰もが意識しますが、土地売却で「確定測量が必要」と言われた瞬間に数十万円が乗ってきて驚かれる方が多い。古家付き土地を検討しているなら、最初の査定段階で測量の要否を必ず確認しておくべきです。

仲介手数料は売却価格×3%+6万円が上限|800万円以下は最大33万円の特例も

仲介手数料は諸費用の最大費目で、売却が成立したときだけ支払う成功報酬です。法律で上限が定められ、400万円超の部分は売却価格×3%+6万円+消費税が速算式。2024年7月からは800万円以下の物件で売主・買主それぞれ最大33万円(税込)まで受け取れる特例も始まりました。下限の定めはなく、値下げ交渉自体は可能です。

速算式と段階計算の仕組み

仲介手数料の上限は、売買価格を3区分に分けて計算します。200万円以下は5.5%、200万円超400万円以下は4.4%、400万円超は3.3%(いずれも税込)を各区分に乗じて合算します。400万円を超える物件は速算式「売却価格×3%+6万円+消費税」で一括計算でき、2,000万円なら66万円+税、3,000万円なら105.6万円(税込)が上限です。価格別の早見は三菱地所の住まいリレー「仲介手数料とは」に一覧があります。

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売却価格仲介手数料上限(税込)
1,000万円39.6万円
2,000万円72.6万円
3,000万円105.6万円
4,000万円138.6万円
5,000万円171.6万円

仲介手数料の上限額は国土交通省告示「宅地建物取引業者が受けることができる報酬の額」で定められています。

800万円以下の空き家で使える33万円特例とは?

2024年7月1日の告示改正で、低廉な空家等の特例が拡充されました。売買価格800万円以下の物件は、売主・買主それぞれから最大33万円(税込)まで仲介手数料を受け取れるようになっています。従来は400万円以下で売主から19.8万円までだったため、対象範囲も金額も拡大しました。低価格帯の物件を業者が扱いやすくする狙いで、空き家の流通促進が目的です。

支払いタイミングと値引き交渉の可否

仲介手数料は契約時に半額、引き渡し(決済)時に残り半額を支払うのが一般的です。定められているのは上限のみで下限はなく、値引き交渉自体は可能です。ただし手数料は不動産会社の収入源であり、安さを優先しすぎると広告活動が手薄になり、結果的に売却価格が下がるリスクもあります。手数料の額より「高く売ってくれる会社か」で選ぶのが現実的です。

個人的には、手数料の値引きに労力を注ぐより、最初の査定で複数社を比較するほうがずっと効果的だと感じています。100万円の手数料を10万円値切るより、売却価格が50万円上がるほうが手取りは大きい。査定の比較方法は、売却の全体像とあわせて整理しておくと判断しやすいはずです。

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印紙税・登記費用は数千円〜数万円|2027年3月まで印紙税は軽減措置

印紙税と登記費用は、仲介手数料に比べれば少額ですが必ず確認すべき費目です。印紙税は売買契約書に貼る税で、令和9年(2027年)3月31日まで軽減措置が適用されます。登記費用は、ローンが残る物件の抵当権抹消にかかり、登録免許税(不動産1個1,000円)+司法書士報酬で合計2〜3万円が目安です。

印紙税は売買価格で1,000円〜6万円

印紙税は売買契約書の記載金額で決まり、軽減措置が効いています。1,000万円超5,000万円以下なら1万円、5,000万円超1億円以下なら3万円(いずれも軽減後)です。本則税率の半額水準で、この軽減は令和9年3月31日までの作成分が対象。契約書を売主・買主が1通ずつ保管する場合は各自が1通分を負担するのが通常で、電子契約なら印紙税は非課税になります。

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契約金額本則税率軽減後
500万円超1,000万円以下1万円5,000円
1,000万円超5,000万円以下2万円1万円
5,000万円超1億円以下6万円3万円
1億円超5億円以下10万円6万円

軽減措置の正確な税額は国税庁「No.7108 不動産の譲渡に関する契約書の印紙税の軽減措置」で確認できます。

抵当権抹消の登録免許税は不動産1個につき1,000円

住宅ローンが残る物件は、売却時に抵当権を抹消しないと買主へ所有権を移せません。抵当権抹消の登録免許税は不動産1個につき1,000円で、土地1筆+建物1棟なら2,000円です。これに司法書士報酬1〜2万円が加わり、合計2〜3万円が一般的。マンションは土地と建物が一体扱いで1〜2件ですが、戸建ては土地が複数筆だと件数が増える点に注意が必要です。

抵当権抹消にかかる司法書士報酬の目安はSUUMO「不動産売却にかかる諸費用とは」でも2〜3万円程度と解説されています。

所有権移転登記の費用は誰が払う?

売買では所有者を売主から買主へ変える所有権移転登記が必要です。所有権移転登記の登録免許税・司法書士報酬は、原則として買主が負担します。売主が負担するのは抵当権抹消関連の費用のみと考えてよいでしょう。住所変更登記が必要なケース(引っ越し後に売る場合など)では、別途数千円〜の費用が売主側に発生することがあります。

測量費35万円〜・解体費は坪3〜5万円|引越し代まで「条件次第の費目」を網羅

条件次第で発生する費目は、金額が大きく総額を左右します。土地売却の確定測量は35万円〜、古家の解体は木造で坪3〜5万円、引越し代は10〜20万円、ハウスクリーニングは水回りで6〜8万円が目安です。これらは譲渡費用として計上でき、利益が出た場合の課税額を抑える効果もあります。

土地の確定測量費は35〜80万円が目安

土地を売る際、境界が不明確だと確定測量が必要になります。確定測量費は30坪前後の整形地で民民35〜45万円、官民境界を含むと60〜80万円が目安です。確定測量図は隣地所有者全員の立ち会いで境界を確定した最も信頼度の高い図面で、後の境界トラブルを防ぎます。土地家屋調査士への依頼が一般的で、不動産会社から紹介を受けられることも多いです。

確定測量図の重要性や費用相場は住まいの窓口「売却の諸費用」でも整形地30坪の目安として示されています。

古家の解体費は木造で坪3〜5万円

古家付き土地は、更地にしたほうが短期かつ高値で売れやすい場合があります。解体費は木造で坪3〜5万円が相場で、鉄骨造・RC造はさらに高額になります。延床30坪の木造なら100万円超のケースも。建物解体後は建物滅失登記(5万円前後)も必要です。ただし更地にすると土地の固定資産税が上がるため、年内に売れる見込みと合わせて判断するのが賢明です。

現場感覚だと、解体は「売れる確証がある」段階で踏み切るのが鉄則です。先に解体したのに買い手がつかず、更地で固定資産税だけ上がった——というのは避けたい失敗。買主の購入意思が固まってから解体する「引き渡し前解体」を条件にできないか、まず相談してみてください。

引越し代・清掃費・繰上返済手数料の目安

居住中の物件を売る場合は引越し代がかかります。引越し代は10〜20万円、ハウスクリーニングは水回り総額6〜8万円、住宅ローン繰上返済手数料は0〜数万円が目安です。買い替えで仮住まいを挟むと引越しは2回分。繰上返済手数料は金融機関や返済方法で変わり、ネット申込なら無料の商品もあります。これらは事前に金融機関や業者へ見積もりを取ると安心です。

  • 引越し代:10〜20万円
  • 水回り清掃:6〜8万円
  • 繰上返済:0〜数万円
  • 書類取得:数百円〜数千円

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物件別シミュレーションと支払い時期|手取り額を先に把握する

諸費用は費目ごとに支払い時期が異なり、手元資金の準備が必要です。マンション3,000万円なら諸費用は約130万円、更地化を伴う土地5,000万円なら諸費用だけで数百万円規模になります。仲介手数料は契約時と決済時に分割、譲渡所得税は翌年の確定申告時。「いつ・いくら出ていくか」を先に把握しておくと資金繰りに困りません。

マンション3,000万円売却の諸費用シミュレーション

自宅マンションを3,000万円で売る場合の概算です。仲介手数料105.6万円+印紙税1万円+抵当権抹消2〜3万円+引越し15万円+清掃10万円で、合計130万円前後になります。マイホームで3,000万円特別控除が使えれば譲渡所得税は0円。マンションは測量・解体が不要なため、戸建てや土地に比べて諸費用は軽く収まる傾向があります。

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費目金額
仲介手数料105.6万円
印紙税1万円
抵当権抹消約1.2万円
繰上返済手数料約3.3万円
引越し・清掃ほか約25万円
合計(目安)約136万円

土地・古家付き戸建ての諸費用はなぜ高い?

土地や古家付き戸建ては、測量と解体が加わると諸費用が跳ね上がります。5,000万円の更地化売却では、仲介手数料171.6万円+解体165万円+確定測量55万円などで600万円規模になる試算例もあります。マンションの約4倍。測量・解体は数十万〜数百万円と幅が大きいため、査定時に必ず見積もりを取り、更地化が本当に必要かを見極めることが重要です。

費目ごとの支払いタイミング一覧

諸費用は一度に出ていくわけではありません。仲介手数料は契約時に半額・決済時に半額、印紙税は契約時、抵当権抹消は決済時、譲渡所得税は翌年の確定申告時が基本です。測量・解体・引越しは決済前に発生します。売却代金を使う前に納税資金を確保しておかないと、確定申告時に資金不足になるリスクがある点は要注意です。

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費目支払い時期
仲介手数料契約時に半額・決済時に半額
印紙税契約時
測量費・解体費決済前
抵当権抹消・繰上返済決済時
譲渡所得税翌年の確定申告時

なお、売却で利益が出た場合の譲渡所得税は本記事の範囲を超えるため詳しく触れていません。税率や3,000万円特別控除など税金の詳細は「不動産売却にかかる税金」を参照してください。諸費用は譲渡費用として計上でき、課税される利益を圧縮できる点も押さえておきましょう。

よくある質問

不動産売却の諸費用は総額いくらですか?

売却価格の5〜7%が目安です。3,000万円のマンションなら130万円前後で、最大費目は仲介手数料です。土地や古家付き戸建ては測量・解体費が加わり高くなります。

仲介手数料の上限はいくらですか?

400万円超の物件は「売却価格×3%+6万円+消費税」が上限です。3,000万円なら105.6万円(税込)になります。下限の定めはなく値引き交渉も可能です。

800万円以下の物件で仲介手数料は安くなりますか?

むしろ上限が上がる場合があります。2024年7月から800万円以下は売主・買主それぞれ最大33万円(税込)まで受け取れる特例があるためです。

印紙税はいくらかかりますか?

1,000万円超5,000万円以下なら軽減後1万円、5,000万円超1億円以下なら3万円です。令和9年(2027年)3月31日まで軽減措置が適用されます。

抵当権抹消の費用はいくらですか?

登録免許税が不動産1個につき1,000円、司法書士報酬が1〜2万円で、合計2〜3万円が目安です。住宅ローンが残っている場合に必要になります。

土地の測量費はいくらですか?

30坪前後の整形地で民民35〜45万円、官民境界を含むと60〜80万円が目安です。境界が不明確な土地を売る際に確定測量が必要になります。

古家の解体費はいくらかかりますか?

木造で坪3〜5万円が相場です。延床30坪なら100万円超になることもあり、鉄骨造やRC造はさらに高額です。解体後は建物滅失登記も必要です。

諸費用はいつ支払いますか?

費目で時期が異なります。仲介手数料は契約時と決済時に分割、印紙税は契約時、抵当権抹消は決済時、譲渡所得税は翌年の確定申告時が基本です。

諸費用は経費として計上できますか?

仲介手数料・印紙税・測量費・解体費などは譲渡費用として計上できます。利益が出た場合の課税額を抑えられますが、固定資産税や維持修繕費は含められません。

ハウスクリーニングは必須ですか?

必須ではありません。ただし水回りを清潔にすると内見の印象が上がり成約率が高まる傾向があります。水回り総額で6〜8万円が目安です。

まとめ|諸費用は「総額5〜7%」と「費目ごとの支払い時期」を先に押さえる

不動産売却の諸費用は、全体像と支払い時期を先に把握すれば怖くありません。最後に要点を3行で振り返ります。

  • 総額は売却価格の5〜7%、3,000万円で約130万円
  • 最大費目は仲介手数料(3,000万円で105.6万円)、印紙税は2027年3月まで軽減
  • 土地は測量35万円〜・解体は坪3〜5万円が上乗せ

諸費用を正しく見積もれば、「手元にいくら残るか」が事前に分かります。仲介手数料の値引きに労力を注ぐより、まず複数社の査定を比較して売却価格そのものを上げるほうが、手取りへの効果は大きいといえます。費目ごとの支払い時期を意識して、納税資金まで含めた資金計画を立てておきましょう。

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